第4回:救えた話
七詞:
こんにちは〜!今日も元気に虚無!七詞です!
今日は、プレイヤーのみんなが頑張ってくれたから叶った本当に救えた世界線のさちだよ!
さち:
こんにちは。
本当に…ありがとう。
すごく、すごく、嬉しい。
七詞:
ゲーム自体は終わったのに、「あの日」に戻って、本当にさちを救う。
なんのヒントもない状態で救ってくれたプレイヤーの皆さんは、本当にさちを救いたいって思ってくれたんだね…。
さち:
あ、ごめんね、本当に。
でもね、今は元気だよ。
高校生になって、睦眼さんに励ましてもらって、一人暮らし始めたよ。
そのあと、ちゃんと大学に行って、もう本当に独立してる。
睦眼さんと二人暮らし。
七詞:
お、今のさちは何歳のさちなの? ぬいぐるみって、生物の年齢解らなくって…。
さち:
あ、今はね。19歳だよ。
それで、七詞くんには謝らなくっちゃならないの。
七詞:
何かな何かな?
虚無のぼくには怖いものはあんまりないよ!
さち:
その、なかなか迎えに行ってあげられなくて。
まだ七詞くんは前のお家に居るんだよね…。
七詞:
ああ、そんなこと!
大丈夫だよ、ぬいぐるみには寿命がないから、いつまででも待つよ!
さち:
でも、私には寿命があるからね。
ごめんね、もうちょっと、待って。
七詞:
うん!ずっと待ってるよー!
ちなみに、ぼくは猫のままでいいかな?どんな姿にもなれるよ!
さち:
私の中では、七詞くんは猫だから、猫のままがいいな。
七詞:
解った!
今度会ったら、またいつものようにギュって抱きしめてね!
七詞:
あ、睦眼さん!
睦眼さんって棚の上とか高いところに居るのが好きだよね。
さち:
睦眼さんが見守ってくれて、何かを決断する時には背中を押してくれるから、私は今がある。
殆ど会話はしないかな。
さち:
今日は嬉しい日だなぁ。ありがとう、七詞くん。
さち:
皆さんも、本当にありがとう。
とても、とても嬉しかったです。
あの、絶望しかなかったのに、今は少しだけの希望と睦眼さんと一緒に過ごしています。
睦眼:
絶望すらない、虚無と云った方が正しいかもな。
さち:
確かに、絶望とか希望とか、そういう感じじゃないね。
なんだろう。
生きたいから生きているんじゃなくって、死ぬ勇気がなくて生きているだけって感じの日々が続いてて。
無って、怖いよね。
さち:
ふふ、七詞くんとも、小さい頃からお話できていればよかったなぁ。
そしたら、こんなことにはならなかったかも。
七詞:
ぬいぐるみには、反応なくても話し続けてまるで生き物ーー生き物なんだけどーーみたいに扱う人間も居るって話聞くよ!
さちもそうなれば良かったのにねー。
さち:
そうね。ふふ。でも、結果的には睦眼さんに会えたから良かったのかな。
七詞:
もー!相変わらず惚気るなぁ。
さて、今回もコラムはこれくらいで終わりだよ!
みんな、さちを救ってくれてありがとねーー!ぼくもさちも睦眼さんも嬉しいよ!