第2回:中学生時代
ハル:
うわぁ、マジだ! 猫だ! 握手してください!!
ハル:
いやぁすげぇな! 稀代のテロリスト、未々琴街猫がここにいるなんて!
アオ:
普段のハルからしたら大分面白い反応だな。
まぁ、そもそもキミは二面性があるからな。
ハル:
まぁなー。お前といる時以外は基本めっちゃ優等生だよ。バレンタインも結構たくさん貰うぜ?
ハル:
まぁ、知ってるよ、お前の方が多かったもんな。
…猫は教授時代とかも沢山貰ってたんだろ? 芸能人みたいなもんだし。
猫:
あぁ、それこそ段ボール何箱とかで貰ってたぜ。勿論、全部食べる。
貰った愛は全部吸収しなきゃな。
ハル:
甘いもの好きだし。
と、話が脱線したな。猫、会ったら聞いてみたいことがあってさ。
ハル:
例えば、アオじゃなくてオレを誘拐してたら、どうなってたと思う?
多分、アオはめっちゃ反抗的だと思うんだけど、オレは結構従順に勉強すると思うんだよなぁ。自分で云うのもなんだけどさ。
猫:
それはそれでうまく行ってたかもしれねーな。
でも、逆をいうとぼくとお前の思考は似すぎて危険だったかもしれない。
だからアオくらいの反抗的な奴の方が結果的にはよかったかもな。
アオ:
………あれだよな、作中のハルはバカみたいだが、実はちゃんとしてるよな。
ハル:
なんだよそれ、オレは優等生キャラだろ。ほら、最初の立ち絵とか優等生じゃん?
ハル:
優等生ってのは疲れんの。だから違法魔術戦とかしちゃうわけ。あるあるだろ?
猫:
まぁ違法魔術戦もぼくからしたらやめて欲しい文化なんだがなぁ。
ハル:
昔は魔術師同士が出会うのも難しかったこともあって被害もあまりなかったが、最近はマッチングアプリですぐに出会えちゃうからな。魔法戦で死ぬこともまぁ普通にある。
そこら辺のスリルが堪らないんだがな!!
アオ:
文明の進化で被害が出やすくはなったが、法整備が追いついていないって云う奴だね。
そもそも、魔術師に対する人権の法整備すら危うい。
猫:
実はこの社会の根幹は魔法でできてんのになー。
高明な魔術師たちが社会を回してるんだが、それはそれで一般市民には理解できないようだな。
アオ:
まぁ、魔術が使えなくてもある程度裕福な生活はできるからな。逆に魔力が強すぎると迫害に遭う可能性すらある。
猫:
ストイケイアの時計では、そこら辺も含めて主張してたぜ。まぁ、メディアで歪められそうだったからわざわざ出演して軌道修正してたんだがな。
ハル:
オレも見てて超共感してたなぁ。絶対に魔術師になろうって思った事件だったなぁ。
アオ:
そういえば、話は変わるが、ハル、キミは舌にピアスはしているが、耳にはピアスしていないのかい? 別に校則で制限されている訳でもないのに。
猫に憧れているのなら、アクセサリーはジャラジャラしそうだが。
ハル:
あ? あぁ。ほら、オレ一応優等生キャラだろ? だから見えないところにピアスしてるって感じだ。確かになー、猫みたいにジャラジャラさせてーなー。
アオ:
なるほど。優等生キャラって云うのも大変だな。
ハル:
でもまぁ、やっぱ便利だぜ、優等生って云うのは。何かと優遇される。
アオ:
そうだろうな。私はどちらかと云うと不良カテゴリだから。
アオ:
そりゃあ、何はともあれ警察にマークされている学生は優等生にはなれないさ。
だが私は不良カテゴリでも困らないがね。元々一人でいることが好きだし、逆に云うと群れることをあまり好まない。
ハル:
確かに、そういえばお前は特定のグループには所属してないよな。色んな子とは仲良くても。
アオ:
私は色んな意味で目立つからな。みんなと話しているのは楽しいが、やはり一人は気楽だ。
…おや、猫、ハル。そろそろ時間のようだ。